自主管理とは何か?
「自主管理」とは、マンションの管理業務(共用部分の清掃、設備点検、修繕、会計など)を外部の管理会社に委託せずに、管理組合が自らの責任で行う管理方式です。
通常、分譲マンションでは管理会社に業務を委託し、管理費を支払いますが、自主管理では住民自らが役割を分担してこれらの業務を実施します。

自主管理は全て自分たちでやらなければならないのです。
自主管理で行う主な業務内容
- 共用部分の清掃・ゴミ置き場の管理
- 設備点検(エレベーター、消防設備など)
- 修繕工事の手配と費用管理
- 管理費・修繕積立金の徴収と会計処理
- 年1回の総会運営
- トラブル対応(騒音・違反駐車など)
これらを全て住民の手で管理するため、組合の運営力・結束力が問われる方式です。



やらなければならない事がたくさん有りますね~。
自主管理のメリット
1. 管理費の節約
最大のメリットは「コスト削減」。
管理会社に支払う委託費用が不要になるため、管理費や修繕積立金の負担を軽減できます。
2. 自由度の高い管理運営
外部に頼らないため、意思決定が早く、柔軟な対応が可能。住民主体で物事を進めることができ、地域密着型の細やかな管理が実現できます。
3. コミュニティの活性化
共に管理に関わることで、住民同士の関係性が深まり、防犯やトラブル対応にも協力しやすくなるという利点があります。



意外と、メリットが多いですね
自主管理のデメリット
1. 負担が大きい
会計業務や工事発注など、専門知識や時間的負担が求められるため、理事や役員の負担が大きくなります。
2. 管理の質が不安定になりやすい
専門性のある業務を住民で処理するため、トラブル対応や長期修繕計画の精度が低下するリスクがあります。
3. トラブルの火種になりやすい
管理方針をめぐって意見が対立することも少なくありません。また、役員のなり手不足が深刻化するケースもあります。



デメリットもしっかりと おさえておきましょう!
自主管理が向いているマンションの特徴
向いているマンション | 向いていないマンション |
---|---|
戸数が少ない(10~30戸程度) | 戸数が多い(50戸以上) |
入居者の入れ替わりが少ない | 賃貸住戸が多い |
住民の意識が高く協力的 | 理事のなり手が不足している |
コミュニティが強固 | 居住者間の関係が希薄 |



比較的小規模なマンションが向いているのですね。
自主管理を成功させるためのポイント
- 業務の分担と明文化:誰が何を、いつまでにやるかを明文化し、責任を明確にする。
- 会計業務は専門家に任せる:税理士や管理士に外注し、正確性を保つ。
- 情報共有と合意形成:LINEや掲示板、定例会での円滑なコミュニケーションを確保。
- 長期修繕計画の専門家活用:建築士や施工会社の意見を取り入れる。



自分たちだけではなく、外部の専門家と連携しましょう。
自主管理と管理会社委託の比較
比較項目 | 自主管理 | 管理会社委託 |
---|---|---|
管理費 | 安価 | 割高 |
業務負担 | 住民が負担 | 管理会社に任せられる |
管理の質 | 住民次第 | プロの水準が期待できる |
コミュニティ形成 | 強まりやすい | 希薄になりがち |
意思決定 | 速いが不安定 | プロの助言で安定 |



コミュニティ重視ならば
自主管理ですね
札幌市周辺における自主管理の傾向
札幌市内では、比較的築年数が古く小規模なマンションを中心に、自主管理を導入している例が見られます。
特に中央区や豊平区、白石区などでは、築30年以上の低層マンションでの自主管理化が進んでいます。
一方で、近年建設された大規模タワーマンションなどでは、管理会社によるプロフェッショナルな運営が主流です。
札幌市では、自治会との連携や除雪対応など地域特有の管理課題も多いため、自主管理を検討する際は地域事情を踏まえた体制構築が必要です。
まとめ:自主管理は「自分たちのマンションを自分たちで守る」スタイル
自主管理は一見コスト面で魅力的ですが、運営には相応の責任と手間が伴います。「どこまで住民で担えるか」「どこまで専門家に頼るか」のバランスが、成功のカギを握ります。



皆さんでよ~く考えて決めましょうね。
コメント